カローラスポーツMTモデル廃止の真相と詳細情報！今後の展望も

「カローラスポーツのMTモデルが廃止されたって本当？」「MTがなくなったのはいつからで、受注停止の具体的な理由は何だろう？」「特徴的だったiMTとはどんな技術だったの？」こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

あるいは、カローラスポーツのMT車に乗りたかったのに新車ではもう買えないのか、中古車市場の状況はどうなのか、といった情報をお探しの方もいらっしゃるかもしれません。

また、実際にMTモデルを検討していた方の中には、パワー不足や運転していて遅いのではないかという懸念、購入後の後悔に関する声、さらにはMTモデルの復活の可能性について知りたいと考えている方もいることでしょう。

この記事では、カローラスポーツのMT廃止に関するこれらの疑問や、代替となり得るカローラツーリングやカローラセダンのMT新車の情報も含めて、詳しく解説していきます。

この記事を読むことで、以下の点について理解を深めることができます。

カローラスポーツMTモデル廃止の背景と詳細情報

TOYOTA

①MTは無くなったのはいつですか？

カローラスポーツのマニュアルトランスミッション（MT）モデルがラインナップから姿を消したのは、2022年10月に行われた一部改良のタイミングです。この改良を機に、カローラスポーツに設定されていた6速MTモデルは廃止され、新車での購入はできなくなりました。

この変更は、カローラスポーツだけでなく、同時に改良された「カローラ」および「カローラツーリング」においても同様で、これらのモデルからもMT設定がなくなっています。したがって、2022年10月以降、カローラスポーツのトランスミッションはオートマチック（AT）モデルのみとなっています。

このニュースは、特に運転の楽しさを重視するマニュアル車ファンにとっては残念なお知らせとなりました。カローラスポーツは、そのスポーティなデザインと走行性能から、MTモデルを希望する声も少なくなかったためです。

②受注停止はなぜですか？

カローラスポーツのMTモデルが受注停止、すなわち廃止に至った背景には、いくつかの複合的な理由が考えられます。

まず、市場全体の傾向として、オートマチックトランスミッション（AT）車の需要が圧倒的に高まっている点が挙げられます。運転の容易さや快適性を求めるユーザーが増え、MT車を選択する層が限定的になってきているのが現状です。自動車メーカーとしては、販売台数の少ないモデルの生産を続けることは、コスト効率の面で課題が生じます。

次に、自動車技術の進化、特に予防安全技術や運転支援システムの高度化との関連も指摘されています。最新の安全技術の多くは、AT車を前提として開発されているものが多く、MT車との協調制御が複雑になる場合があります。全車CVT（ハイブリッド車は電気式無段変速機）に統一することで、これらの先進技術をより効果的に展開しやすくなるという側面があります。

さらに、パワートレインの刷新も影響しています。2022年の一部改良では、ガソリン車に新しい2.0Lダイナミックフォースエンジン（カローラスポーツ）や1.5Lダイナミックフォースエンジン（カローラ、カローラツーリング）が採用され、ハイブリッドシステムも電動モジュールが刷新されました。こうしたパワートレイン戦略の中で、MTモデルの継続が見送られた形です。

これらの理由から、カローラスポーツのMTモデルはラインナップから外れることになったと考えられます。

③特徴的なiMTとは何ですか？

カローラスポーツに搭載されていたMTは、ただのマニュアルトランスミッションではなく、「iMT（インテリジェントマニュアルトランスミッション）」と呼ばれるトヨタ独自の技術が採用されていた点が特徴です。これは、ドライバーの変速操作をサポートし、よりスムーズで快適なMTの運転体験を提供することを目的としたシステムでした。

具体的には、iMTは変速時のエンジン回転数を最適に制御する機能を持っています。例えば、シフトダウン時には、ドライバーがクラッチを切ってシフトレバーを操作すると、システムが適切なエンジン回転数に自動的に調整（ブリッピング）し、変速ショックの少ない滑らかなシフトチェンジをアシストします。これにより、ヒールアンドトーのような難しい操作をせずとも、スムーズな減速とコーナリングが可能になります。

また、発進時にもエンジンのトルク変動を抑える制御が入り、よりスムーズなスタートをサポートしていました。これらの機能により、MT車特有のダイレクトな運転感覚はそのままに、ギクシャクしがちな操作を軽減し、MT初心者から熟練者まで、幅広いドライバーが運転の楽しさをより感じやすくなるように工夫されていました。

カローラスポーツのiMTは、トヨタにとって初めての採用例であり、マニュアル車の新たな可能性を提案する技術として注目されました。このiMTの存在は、カローラスポーツのMTモデルを選ぶ大きな魅力の一つとなっていたのです。

④MT新車の現在の状況

前述の通り、カローラスポーツのMTモデルは2022年10月の一部改良をもって廃止されたため、現在、新車でカローラスポーツのMTモデルを購入することはできません。ディーラーで新車として注文できるのは、CVTを搭載したガソリン車、または電気式無段変速機を搭載したハイブリッド車のみとなっています。

この変更により、スポーティなハッチバックでMTの運転を楽しみたいと考えていた方々にとっては、選択肢が一つ減ってしまったことになります。カローラスポーツはそのスタイリングや走行性能からMTを望む声もありましたが、メーカーの方針転換により、新車ラインナップからは姿を消しました。

もし、どうしてもカローラスポーツのMTモデルに乗りたいという場合は、中古車市場で探すことが唯一の方法となります。新車での提供が終了したことで、状態の良い中古車の需要が高まる可能性も考えられますので、検討している場合は市場の動向を注視することが大切です。

⑤MT車のパワー不足は事実？

カローラスポーツのMTモデル（1.2Lターボエンジン搭載車）に関して、「パワー不足を感じる」という声は一部のユーザーから聞かれることがあります。この点が事実かどうかは、ドライバーの期待値や主な使用状況によって評価が分かれるところです。

スペックから見るパワー

カローラスポーツのMTモデルに搭載されていた1.2L直列4気筒ターボエンジン「8NR-FTS」の最高出力は85kW（116PS）/5,200～5,600rpm、最大トルクは185Nm（18.9kgm）/1,500～4,000rpmです。この数値は、日常的な街乗りや高速道路での巡航においては十分な性能を発揮すると言えます。特に、低回転域から最大トルクを発生するターボエンジンの特性により、扱いやすさを感じる場面も多いでしょう。

パワー不足を感じる可能性のあるシーン

しかしながら、スポーティな外観からより高い動力性能を期待する方や、急な登坂路、あるいはサーキット走行のような限界性能を求める場面では、物足りなさを感じる可能性は否定できません。特に、高回転域での伸びや、絶対的な加速力においては、より排気量の大きなエンジンや高出力モデルと比較すると見劣りするかもしれません。

ユーザーの評価

実際に運転したユーザーの評価を見ると、「街乗りではキビキビ走る」「MTを駆使すれば十分スポーティ」といった肯定的な意見がある一方で、「高速での追い越し加速にもう少し力が欲しい」「大人数乗車時や坂道では非力さを感じる」といった声も見受けられます。

したがって、カローラスポーツのMTモデルがパワー不足かどうかは一概には言えず、利用シーンやドライバーの感覚によるところが大きいと考えられます。購入を検討する際は、可能であれば試乗などを通じて自身の期待する動力性能と合致するかを確認することが望ましいです。

⑥MT車せ後悔したユーザーの声

カローラスポーツのMTモデルを購入したユーザーの中には、いくつかの点で「後悔した」と感じる方がいらっしゃるかもしれません。ただし、これらの声はあくまで一部であり、全てのユーザーに当てはまるわけではないことをご理解ください。

パワーフィールに関する不満

前述の通り、パワー不足に関する指摘は存在します。特に、スポーティな走行を期待していたユーザーからは、加速性能や登坂性能に対して物足りなさを感じ、「もっと力強い走りを期待していた」という声が聞かれることがあります。1.2Lターボエンジンは日常域では扱いやすいものの、絶対的なパワーを求める方には期待外れとなる可能性がありました。

後席や荷室の広さ

カローラスポーツはデザインを重視したハッチバックモデルであるため、後部座席の居住性や荷室容量については、実用性を最優先するモデルと比較すると見劣りする部分があります。家族での利用や多くの荷物を積む機会が多いユーザーからは、「後席が思ったより狭かった」「荷室がもう少し広ければ」といった不満の声が挙がることがあります。購入前に利用シーンを具体的にイメージしておくことが大切です。

特定の装備の不在

例えば、一部のユーザーからは「パノラミックビューモニターの設定がないのが残念」といった、先進装備に関する要望も聞かれました。グレードやオプション選択にもよりますが、全ての希望する装備が搭載されているとは限らないため、購入後に気づいて後悔するというケースもあり得ます。

これらの声は、カローラスポーツのMTモデルが持つ特性や、ユーザー個々の期待値とのミスマッチから生じることが多いと考えられます。どのような車にもメリットとデメリットが存在するため、購入を検討する際には、自身の優先順位やライフスタイルと照らし合わせ、多角的に情報を収集することが後悔を避けるためには不可欠です。

カローラスポーツMTモデル廃止後のユーザー動向と代替案

TOYOTA

①MT車は遅いという評価の真偽

カローラスポーツのMTモデルが「遅い」と感じるかどうかは、これもまた主観的な評価や比較対象に大きく左右されます。

遅いと感じる可能性のある要因

1.2Lターボエンジン（116馬力）というスペックは、現代の車としては標準的な範囲であり、絶対的な速さを追求したモデルではありません。そのため、ハイパフォーマンスカーや大排気量車と比較すれば、当然ながら加速感などで見劣りする場面はあるでしょう。 また、ギア比の設定やターボの効き始める回転数によっては、ドライバーが意図したタイミングで期待通りの加速が得られず、「遅い」と感じてしまう可能性も考えられます。特に低回転域からの瞬発力という点では、ターボラグを感じる方もいるかもしれません。

遅くないと感じる要素

一方で、iMTを駆使してエンジンの美味しいところを使いながら走れば、十分軽快な走りを楽しむことができるという意見も多くあります。マニュアル操作によってエンジン回転数をコントロールし、パワーバンドを維持しながら運転することで、スペック以上のダイレクト感や人馬一体感を得られるのがMT車の魅力です。 街乗りレベルの速度域であれば、むしろキビキビとした動きを感じやすく、遅いという印象は受けにくいかもしれません。

まとめると

「カローラスポーツのMTが遅い」という評価は、何を基準にするか、どのような運転をするかによって変わってきます。本格的なスポーツカーのような速さを期待すると物足りないかもしれませんが、日常の足として、またMTの運転操作を楽しむための車としては、決して遅すぎるということはないと考えられます。重要なのは、自分の求める速さのレベルと車の特性が合っているかを見極めることです。

②MTモデル中古車の探し方

カローラスポーツのMTモデルは新車での販売が終了しているため、購入を希望する場合は中古車市場で探すことになります。ここでは、中古車を探す際のポイントをいくつかご紹介します。

中古車情報サイトの活用

まずは、大手の中古車情報サイト（カーセンサー、グーネットなど）を利用するのが一般的です。これらのサイトでは、年式、走行距離、グレード、価格帯など、詳細な条件を指定して検索することができます。「カローラスポーツ」「MT」といったキーワードで絞り込み、希望に近い車両を探しましょう。

在庫状況の確認

MTモデルはATモデルに比べて流通台数が少ない傾向にあります。特に人気のカラーや状態の良い車両は、掲載されてもすぐに売れてしまう可能性があります。気になる車両を見つけたら、早めに販売店に問い合わせて在庫状況や車両状態を確認することが大切です。

車両状態のチェック

中古車選びで最も重要なのは車両の状態です。

信頼できる販売店の選択

保証が充実しているか、アフターサービスはどうかなど、販売店の信頼性も考慮しましょう。遠方からの購入になる場合は、現車確認が難しいこともあるため、より慎重な情報収集が求められます。

カローラスポーツのMTモデルは、運転を楽しみたい層からの需要が根強く残っている可能性があります。根気強く探せば、希望に合った一台が見つかるかもしれません。

③カローラツーリングMTという選択肢

カローラスポーツのMTモデルが廃止された今、同じカローラシリーズでMTの運転を楽しみたいと考えた場合、かつてはカローラツーリングにもMT設定が存在していました。しかし、残念ながら2022年10月の一部改良で、カローラスポーツと同様にカローラツーリングのMTモデルも廃止されてしまいました。

過去のMTモデルについて

カローラツーリングに設定されていたMTは、カローラスポーツと同じく1.2Lターボエンジンに6速iMTを組み合わせたものでした。ステーションワゴンという実用性の高いボディ形状でありながら、MTで操る楽しさを味わえるという点で、一部のユーザーからは支持されていました。積載性とドライビングプレジャーを両立したいと考える方にとっては魅力的な選択肢だったと言えます。

現状と代替案

したがって、現在新車でカローラツーリングのMTモデルを購入することはできません。もし、カローラツーリングのMTモデルに乗りたい場合は、カローラスポーツ同様、中古車市場で探す必要があります。流通台数はスポーツほど多くはないかもしれませんが、探してみる価値はあるでしょう。

もし、ステーションワゴンというボディタイプにこだわらず、トヨタ車でMTの新車を検討するのであれば、後述するカローラアクシオや、本格スポーツモデルであるGRカローラ、GR86、GRヤリスなどが選択肢として挙げられます。ただし、これらのモデルはキャラクターや価格帯がカローラツーリングとは大きく異なります。

④カローラセダンMT新車はまだ買える？

カローラスポーツやカローラツーリングのMTモデルが廃止された一方で、「セダンタイプのカローラでMTの新車に乗りたい」というニーズも一部には存在するかもしれません。この点について見ていきましょう。

カローラ（セダン）のMTモデル廃止

まず、現行モデル（2019年9月登場以降）の「カローラ（セダン）」についても、2022年10月の一部改良でMT設定は廃止されています。カローラスポーツやカローラツーリングと足並みを揃える形となりました。これにより、いわゆる3ナンバーサイズのカローラシリーズからはMTモデルが新車ラインナップから消えたことになります。

カローラアクシオという選択肢

しかし、トヨタのカローラセダンという括りでは、現在もMTの新車が購入できるモデルが存在します。それは、ビジネスユースや5ナンバーサイズを重視する層向けに継続販売されている「カローラ アクシオ」です。 カローラ アクシオには、1.5Lガソリンエンジンを搭載した一部グレードに5速MTが設定されています。最新のTNGAプラットフォーム採用モデルではありませんが、信頼性の高いベーシックなセダンとして、法人需要を中心に販売が続けられています。

以下の表に、カローラ アクシオのMT設定（2025年5月時点の一般的な情報に基づく）の概要を示します。

カローラ アクシオは、カローラスポーツとはキャラクターが大きく異なり、運転の楽しさよりも実用性や経済性が重視されるモデルです。しかし、「カローラの名を持つセダンのMT車に新車で乗りたい」という限られたニーズには応えることができます。スポーティさを求める場合はGRカローラなど別の選択肢を検討する必要があります。

⑤MT車復活の可能性を考察

カローラスポーツのMTモデルが廃止された後、一部のファンからは復活を望む声が聞かれます。しかし、現時点での復活の可能性は、残念ながら低いと言わざるを得ません。

市場動向とメーカー戦略

自動車業界全体のトレンドとして、AT車の普及と電動化へのシフトが加速しています。MT車の需要は世界的に見ても限定的であり、特に日本国内においてはその傾向が顕著です。自動車メーカーは、開発リソースや生産効率を考慮し、販売台数の見込めるモデルや環境対応車に注力する傾向にあります。トヨタも例外ではなく、GRシリーズのような一部のスポーツモデルを除いては、MT設定を縮小する方向にあります。

安全技術との兼ね合い

前述の通り、先進安全技術や運転支援システムはAT車との連携を前提に開発が進められているものが多く、MT車への搭載には技術的なハードルやコスト増が伴う場合があります。今後、これらの技術がさらに高度化・標準化されていく中で、MT車が対応していくことは容易ではありません。

GRカローラとの棲み分け

トヨタは、本格的なスポーツ走行を志向するユーザー向けには「GRカローラ」というMT専用モデルを用意しています。GRカローラは、カローラスポーツとは異なるハイパフォーマンスなモデルであり、MTの需要をこちらで吸収するという戦略も考えられます。カローラスポーツに再度MTを設定することは、GRカローラとのキャラクターの重複を招く可能性も否定できません。

将来的な可能性はゼロではないが…

もちろん、将来的に市場のニーズが変化したり、技術的なブレイクスルーがあったりすれば、限定的な形での復活も絶対にないとは言い切れません。しかし、短期的に見てカローラスポーツにMTモデルが再設定される可能性は低いと考えるのが現実的でしょう。MT車を希望するユーザーは、中古車市場での選択や、他のMT設定のある車種を検討する必要がありそうです。

⑥まとめ：カローラスポーツMTモデル廃止の現状

この記事では、カローラスポーツのMTモデル廃止に関する様々な情報をお伝えしてきました。

最後に、重要なポイントを改めてまとめます。

最後までお読み頂きありがとうございます♪