「GRスープラが値下がりしている」という情報を目にし、購入をためらったり、売却を焦ったりしていませんか。
市場では一部で高騰しているという話がある一方で、スープラはリセール悪い、あるいは維持費の面からやめとけ、といった声も聞こえてきます。
実際のところ、90スープラ 値下がりの実態はどうなのでしょうか。
また、GRスープラの残価率は?、新車のスープラの値引き相場はいくらですか?といった購入に関する具体的な疑問から、GRスープラはいつ廃止になりますか?という将来に関わる重要な情報まで、気になる点は多いはずです。
今後、そして10年後を見据えたとき、90スープラ 値上がりの可能性や、本当にスープラの価値が上がるのかどうかは、オーナーにとっても購入検討者にとっても最大の関心事でしょう。
この記事では、これらのあらゆる疑問に答えるため、市場の動向から将来の価値予測までを包括的に分析します。
この記事のポイント
- GRスープラの市場価格(値下がりと高騰)の現状
- リセールバリューや残価率の具体的な数値
- 生産終了後の将来的な価値の予測
- 購入前に知るべき値引き相場や維持費の実態
GRスープラ 値下がりは事実?市場価値の現状を分析
- ①市場では逆に高騰している?
- ②実際の90スープラ 値下がりの状況
- ③スープラはリセール悪いという噂の真偽
- ④最新のGRスープラの残価率は?
- ⑤新車スープラの値引き相場はいくらですか?
- ⑥なぜGRスープラはやめとけと言われるのか
①市場では逆に高騰している?
結論から言うと、GRスープラの市場価値は単純な「値下がり」という言葉では片付けられません。
実際には、特定のモデルや仕様が新車価格を上回る「高騰」現象を見せています。
この現象を牽引しているのは、主に最上位グレードである「RZ」、そして2022年に追加された6速マニュアルトランスミッション(MT)搭載モデルです。
純粋なドライビング体験を求めるファンからの需要が非常に高く、希少性も相まってプレミアム価格で取引されています。
例えば、高年式・低走行のRZ MTモデルは、中古車市場で常に高い価格帯を維持しています。
さらに、「プラズマオレンジ100エディション」のような限定生産された特別仕様車は、その希少価値から既に入手困難となっており、市場に出ると約830万円を超える価格で出品されるなど、顕著な高騰を見せています。
このように、GRスープラの市場は二極化しており、特に人気の仕様は「値下がり」とは無縁の状況にあると言えるでしょう。
高騰の主な要因
- 人気の集中
最上位グレード「RZ」と6速MTモデルへの需要集中 - 希少性
限定生産の特別仕様車の存在 - 将来価値への期待
2025年の生産終了発表によるコレクターズアイテム化
②実際の90スープラ 値下がりの状況
一方で、「90スープラが値下がりしている」という情報も、特定の条件下においては事実です。
ただし、これは一般的な乗用車のような急激な価値の低下を意味するものではありません。
値下がりの傾向が見られるのは、主に市場に流通し始めた初期のモデル、特に2019年式や2020年式のオートマチックトランスミッション(AT)車や、4気筒エンジンを搭載する下位グレード「SZ」「SZ-R」です。
これらのモデルは、年数の経過や走行距離の増加に伴い、ごく自然で緩やかな減価償却のカーブを描いています。
例えば、2020年式の「SZ」であれば、状態によっては460万円台から見つけることも可能です。
つまり、市場全体としては「将来のコレクターズアイテム」と見なされる高価値モデルと、「高性能な中古スポーツカー」として緩やかに価値が調整されているモデルに分かれつつあるのが現状です。
市場全体の平均価格が、後から追加された人気のMTモデルや高年式車によって引き上げられているため、一見すると価値が維持されているように見えますが、個々の車両に目を向けると、ごくわずかな価値調整、すなわち「値下がり」が起きているのです。
③スープラはリセール悪いという噂の真偽
「スープラはリセールが悪い」という噂を耳にすることがありますが、この認識はデータに基づくと完全に誤りであると言えます。
GRスープラのリセールバリュー(再販価値)は、自動車市場全体で見てもトップクラスの水準を誇ります。
では、なぜこのような事実と異なる噂が生まれたのでしょうか。考えられる理由は主に3つあります。
1. 偉大すぎる先代(A80型)との比較
最も大きな要因は、伝説的な価格高騰を続ける先代モデル、A80型スープラの存在です。
映画『ワイルド・スピード』の影響もあり、A80型は中古車価格が上昇し続ける「資産」となっています。
これと比較してしまうと、いかに価値の維持率が高いGRスープラでも、通常の減価償却が「リセールが悪い」と見えてしまう可能性があります。
2. BMWとの共同開発という出自
発売当初、一部の純粋主義的なファンから、エンジンやプラットフォームがBMW製であることに対して否定的な意見がありました。
このことが長期的な価値を損なうのではないか、という憶測が「リセールが悪い」という言説につながり、データで覆された後も根強く残っているのかもしれません。
3. 価値を押し上げた後発要素
市場投入当初の評価では、後から追加されたMTモデルの絶大な人気や、2025年という比較的早いタイミングでの生産終了は織り込まれていませんでした。
これらの要素がGRスープラの希少価値を劇的に高めたため、初期の予測が実態と乖離してしまったと考えられます。
要するに、「リセールが悪い」という話は、圧倒的な価格高騰を続けるA80型との比較や、初期の憶測が一人歩きした結果と言えそうです。
実際のデータを見れば、GRスープラは非常にリセールに優れた車ですよ。
④最新のGRスープラの残価率は?
GRスープラの資産価値を客観的に示す指標が「残価率」です。
残価率とは、新車価格に対して数年後にどれくらいの価値が残っているかを示す割合のことで、この数値が高ければ高いほど、価値が下がりにくい車と言えます。
GRスープラの残価率は驚異的な高さを維持しており、一部のデータによると3年後の残価率は81.1%、5年後でも72.0%という数値を記録しています。
これは、リセールバリューの格付けで最高の「SSSランク」や「SSランク」に位置づけられる、まさにトップクラスの成績です。
以下に、年式やグレード別の買取相場と残価率の目安をまとめました。
GRスープラの年式・グレード別リセールバリューおよび残価率の目安
グレード | トランスミッション | 新車価格(参考) | 3年落ち買取相場 | 3年落ち残価率 | 5年落ち買取相場 | 5年落ち残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
RZ | AT | 731.3万円 | 約586万円 | 約80.1% | 約491万円 | 約67.1% |
SZ-R | AT | 601.3万円 | 約476万円 | 約79.1% | 約437万円 | 約72.6% |
SZ | AT | 499.5万円 | – | – | 約350万円 | 約70.0% |
※買取相場は車両の状態や走行距離、市場動向により変動します。
表からも分かる通り、特に上位グレードの価値維持能力は非常に高いです。
一部の専門家による予測では、10年経過後も50%以上の残価率を維持する可能性が示唆されており、現代の自動車としては異例の資産価値を持つ一台と言えるでしょう。
⑤新車スープラの値引き相場はいくらですか?
GRスープラの新車購入を検討する際、多くの方が気になるのが値引き額でしょう。
結論から述べると、GRスープラの新車値引きは非常に「渋い」ことで知られています。
車両本体からの目標値引き額は、おおよそ5万円程度が一つの目安となります。
ディーラーオプションなどを多く含めた総額からの値引き交渉でも、現実的な「合格ライン」は5万円から10万円の範囲です。
もし総額で15万円の値引きを引き出せたとすれば、それはほぼ限界に近い、非常に大きな成果と見なされます。
SNSなどでは50万円といった大幅な値引き事例が報告されることもありますが、これらは下取り車両の査定額を調整するなど、他の要因が複雑に絡んだ例外的なケースである可能性が高いです。
値引きが渋い理由
この背景には、GRスープラがトヨタブランドの象徴である「ハローカー」であり、大量販売を目的としていないことが挙げられます。
特に人気の「RZ MT」などの仕様では、需要が限られた供給を常に上回っている状態です。
そのため、ディーラーは大幅な値引きを提供しなくても販売が見込めるため、価格交渉において非常に強い立場にあるのです。
購入者側が少しでも交渉の余地を見出すための有効な戦略は、経営母体が異なる複数のトヨタディーラー(例:「〇〇トヨタ」と「トヨタカローラ〇〇」)を競合させることです。
それでもなお、値引き額の上限が低いという市場構造は変わらないため、過度な期待は禁物です。
⑥なぜGRスープラはやめとけと言われるのか
これほど資産価値が高く、魅力的なGRスープラですが、一部で「やめとけ」という声が上がるのも事実です。
これは、車の性能や価値とは別の、所有に伴う現実的な側面に理由があります。
1. 想定以上に高額な維持費
最も大きな理由が維持費です。エンジンや主要部品の多くがBMW製であるため、メンテナンス費用が一般的なトヨタ車よりも高額になります。
- 燃料費
全グレードでハイオクガソリン指定です。実燃費(約11~12km/L)で年間1万km走行すると、ガソリン代だけで15万円前後になります。 - 保険料
高性能スポーツカーのため、任意保険料は高額になる傾向があります。特に若年層のドライバーの場合、年間20万円を超えることも珍しくありません。 - 整備費
ディーラーでのオイル交換費用が約26,000円、保証期間外に電子制御部品(例:LEDヘッドライト)が故障すると片側だけで20万円といった高額な修理費が発生する可能性も指摘されています。
年間所有コストの試算(RZ / 3.0Lモデルの例)
費用項目 | 年間試算額 | 備考 |
---|---|---|
自動車税 | 51,000円 | 3.0Lクラスの税額 |
燃料費 | 約154,000円 | 年間1万km走行、ハイオク180円/Lで計算 |
任意保険料 | 約80,000円~ | 年齢・等級により大幅に変動 |
定期メンテナンス | 約30,000円 | オイル交換など |
合計(駐車場代除く) | 約315,000円~ | これに加えてタイヤなどの消耗品費がかかります |
2. 実用性の制約
GRスープラは純粋なスポーツカーであり、日常的な利便性は高くありません。
- 乗車定員と積載性
厳格な2人乗りで、荷室容量も約290Lと限定的です。複数人での移動や大きな荷物の運搬には全く適していません。 - 乗り心地
サスペンションは硬めの設定で、路面の悪い市街地では突き上げを感じやすいです。快適な通勤車を求める方には不向きかもしれません。 - 視認性
スポーツカー特有の低い車体とデザインにより、特に後方視界は制約されます。
これらの理由から、プレミアムな欧州車の維持費に対する覚悟や、セカンドカーとしての割り切りができない場合には、「やめとけ」というアドバイスが現実味を帯びてくるのです。
GRスープラ 値下がりより注目すべき将来価値の予測
- ①GRスープラはいつ廃止になりますか?
- ②90スープラ 値上がりの可能性はあるか
- ③10年後の価値はどう変動するのか
- ④特にスープラの価値が上がるモデルとは
- ⑤まとめ:今後のGRスープラ 値下がりをどう見るか
①GRスープラはいつ廃止になりますか?
GRスープラの将来価値を語る上で最も重要な情報、それは生産終了のタイミングです。
トヨタは、現行のA90型GRスープラの生産を2025年をもって終了することを公式に発表しています。
これは、2019年の発売からわずか6年という、現代の自動車としては比較的短い生産期間でその歴史に幕を閉じることを意味します。
この決定は、プラットフォームを共有する兄弟車であるBMW Z4の生産サイクルと連動しているためです。
生産終了を記念して、トヨタは究極のコレクターズアイテムとなる特別仕様車「A90 Final Edition」を発表しました。
これは世界限定300台(うち日本への割り当ては150台)という極めて希少なモデルで、性能も大幅に強化され、価格は1,500万円に設定されています。
ファイナルエディションが市場に与える「アンカー効果」
1,500万円というファイナルエディションの価格設定は、単なる限定車の価格以上の意味を持ちます。
これは市場における「アンカー(錨)」として機能し、A90型スープラの価値の上限を新たに定義します。
この強烈なトップモデルの存在は、GRスープラシリーズ全体のブランド価値と知覚価値を引き上げる「プルアップ効果」を生み出し、標準モデルの将来的な価格上昇をも後押しする重要な役割を担うのです。
②90スープラの値上がりの可能性はあるか
生産終了が確定した今、「90スープラは今後値上がりするのか?」という問いに対する答えは、「その可能性は非常に高い」と言えます。
歴史を振り返ると、GRスープラのような象徴的な日本製スポーツカーは、生産終了を境に価値が再評価され、上昇トレンドに転じる傾向が顕著です。
特に、以下の条件が揃っているモデルは、将来的な価格高騰が期待されます。
- 象徴的な車名
「スープラ」という、数十年にわたるブランドヘリテージ。 - 高性能なエンジン
パワフルでチューニング耐性も高いと評価される直列6気筒エンジン。 - 限定的な生産台数
大量生産車ではない本質的な希少性。 - 熱心なファン層
車の価値を長期的に支えるコミュニティの存在。
GRスープラはこれらの条件をすべて満たしています。
先代のA80型スープラや、日産 GT-R(R35)が辿ってきたように、生産終了によって「いつでも新車で買える」という状況が終わることで、中古車市場における希少価値が一気に高まることは間違いありません。
専門家の間でも、トップグレードのモデルは価値を維持するだけでなく、数年のうちに新車価格を超えるレベルまで値上がりするという見方が支配的です。
特に、純粋なガソリンエンジンを搭載したハイパフォーマンスカーは、電動化が進む今後の自動車市場において、ますます希少な存在となります。
この時代の流れも、GRスープラの価値を押し上げる強力な追い風になるでしょう。
③10年後の価値はどう変動するのか
それでは、より長期的な視点、例えば「10年後」にGRスープラの価値はどうなっているのでしょうか。
これには様々な予測が存在し、悲観的な見方から非常に楽観的な見方まで多岐にわたります。
しかし、最も信頼性の高い分析によれば、トップコンディションの個体は10年後、新車価格に匹敵、あるいはそれを超える価値を持つ可能性が高いと予測されています。
スポーツカーの価値は、生産終了から数年間で一度底を打ち、そこからコレクターズアイテムとしての価値が認識され始め、再び上昇に転じるという曲線を描くことがよくあります。
GRスープラの場合、その人気の高さと生産期間の短さから、価値が底を打つ期間は非常に短いか、あるいは明確な下落がないまま上昇を続ける可能性も考えられます。
もちろん、すべてのGRスープラが等しく値上がりするわけではありません。
10年後には、車両の状態、走行距離、そして後述する「どのモデルであるか」によって、価値の二極化がさらに進んでいるでしょう。
極上のコンディションを維持した低走行の個体であれば1,000万円近い価格に達する一方で、多走行の個体はより緩やかな価値推移を辿ると考えられます。
④特にスープラの価値が上がるモデルとは
将来、GRスープラの価値は明確な階層を形成することが予測されます。
長期的な資産価値を最大限に高めたいと考えるなら、どのモデルを選択するかが極めて重要になります。
価値上昇が特に期待されるモデルは、以下の通りです。
Tier 1(最高レベルの価格上昇)
限定・特別仕様車(例: Final Edition, Plasma Orange 100 Edition)。
絶対的な希少性が保証されており、コレクターズアイテムとして最も高い上昇率が期待されます。
Tier 2(強力な価格上昇)
3.0L「RZ」6速マニュアルトランスミッション車。
最高のエンジンと最も魅力的なトランスミッションの組み合わせは、純粋主義者にとって最高の選択です。
生産期間が特に短いため、将来のクラシックカーとしての最有力候補と目されています。
Tier 3(安定的~中程度の価格上昇)
3.0L「RZ」8速オートマチックトランスミッション車。
特に、最高出力が387PSに向上した2020年以降の後期モデルが狙い目です。
MTモデルよりは流通量が多いものの、最高のエンジンを搭載しており、堅実な価値の基盤を形成します。
Tier 4(価値の安定)
2.0L「SZ-R」および「SZ」モデル。
これらも優れたスポーツカーですが、コレクターの視点ではエンジンの違いが価値を分ける大きな要因となります。
他のグレードよりは減価が進む可能性がありますが、それでも一般的な車両よりは遥かに緩やかなペースで価値を維持し、やがて安定した価格帯に落ち着くでしょう。
まとめ:今後のGRスープラ値下がりをどう見るか
この記事で解説してきた内容をまとめると、GRスープラの価値に関する結論は以下のようになります。
「値下がり」という一面的な情報に惑わされず、多角的な視点を持つことが重要です。
- GRスープラの「値下がり」は初期モデルや特定グレードに見られる緩やかな価値調整
- 一方でMTモデルや限定車は新車価格を超える「高騰」を見せている
- 「リセールが悪い」という噂は誤りで市場でもトップクラスの価値維持率を誇る
- 最新のデータでは3年後残価率が約81%という驚異的な数値を記録
- 新車購入時の値引きは非常に渋く目標は5万円から10万円程度
- 「やめとけ」と言われる理由はBMW製部品による高額な維持費や実用性の低さにある
- 2025年での生産終了が公式に発表され希少価値が確定した
- 生産終了により将来的な「値上がり」の可能性は非常に高い
- 10年後にはトップコンディションの個体が新車価格を超える可能性も十分にある
- 最も価値が上がると予測されるのは限定車、次いでRZの6速MTモデル
- 3.0LのRZ ATモデルも堅実な価値維持が期待できる
- 2.0Lモデルは相対的に価値が安定する傾向にあると予測される
- 今後の価値動向は「中古車」から「コレクターズアイテム」への移行が鍵となる
- 結論としてGRスープラは短期的な値下がりを懸念するより長期的な資産価値に注目すべき一台
最後までお読み頂きありがとうございます♪


