ボルボ XC40、スタイリッシュですごく魅力的ですよね。
私もコンパクトSUVを探していた時、最有力候補でした。
でも、いざ本気で検討し始めると、「ボルボ XC40 やめとけ」という気になる検索キーワードが出てきて…。
「安全のボルボ」なのに、リコールや不具合の噂は本当なのか、維持費が高いんじゃないか、実燃費は実際どうなのか。
それに、後部座席や荷室の狭さ、ゴルフバッグが積みにくいといった欠点、数年後のリセールに関する不安など、気になる点が次々と出てきます。
この記事では、そうした「やめとけ」と言われる理由を、一つひとつ深掘りして調べてみました。
購入後に後悔しないために、ネガティブな情報もしっかり確認しておきたい、という方のための記事です。
この記事のポイント
- 「やめとけ」と言われる5つの具体的な理由
- リコールや維持費、燃費の実態
- 後部座席や荷室の使い勝手
- ボルボ最大の強み「安全性」との矛盾点
ボルボのXC40はやめとけ? 5つの重大な懸念

デザインも安全性も魅力的なXC40ですが、なぜ「やめとけ」と検索されてしまうんでしょうか。
購入前に知っておきたい、特に重大とされる5つの懸念点をまとめてみました。
①頻発するリコールとシステム不具合
ボルボといえば「安全」というイメージが強いですよね。
だからこそ、リコール情報はすごく気になります。
調べてみると、特に2024年に入ってから、XC40(と関連車種)のリコールが目立つ印象です。
内容も、灯火類といったものだけでなく、ブレーキ制御(BCM)やプロペラシャフト(CVジョイントのグリース未注入)といった、走行の根幹に関わる部分が含まれているのは正直、不安になりますね…。
特にプロペラシャフトの件は、最悪の場合「走行不能に至るおそれがある」とされていて、これが新車で起こり得るというのが衝撃でした。
もちろん、リコールはメーカーが責任を持って対応してくれる証拠でもありますが、頻度や内容がちょっと気掛かりです。
また、リコール対象ではなくても、オーナーの方のレビューを見ると、インフォテインメント・システム(ナビ画面)がフリーズしたり、再起動を繰り返すといった不具合報告もちらほら見受けられます。
プレミアムな車だけに、日常使いでのこういうストレスは、満足度を大きく下げてしまうかもしれません。
リコール情報に関するご注意
リコールの詳細は、時期や対象モデルによって異なります。
最新かつ正確な情報については、必ずボルボ・カー・ジャパンの公式サイトや国土交通省の自動車リコール情報をご確認ください。
【XC40専用設計 スマホホルダー】
ナビゲーションシステムの不具合や使いにくさが気になる方へ。ご自身のスマートフォンを安定して固定できる、XC40専用設計のスマホホルダーも市販されています。使い慣れたナビアプリを大画面で利用するのも一つの解決策です。
②国産車の2倍? 維持費が高いという現実
輸入車全般に言えることかもしれませんが、やはり維持費が高いという点は覚悟が必要そうです。
最近のボルボはアイシン製のトランスミッションやデンソー製の電装系など、日本メーカーの部品も多く使われていて、「昔の輸入車より壊れにくくなった」とはよく聞きますね。
ただ、「故障しにくい」ことと「メンテナンス費用が安い」ことはイコールではないみたいです。
いくつかのオーナー向け情報を調べてみると、正規ディーラーでの定期メンテナンス費用は、同クラスの国産車の約2倍程度を見積もっておく必要がある、という声が多いです。
メンテナンス費用の目安(あくまで一例です)
- オイル交換:約20,000円前後
- 12ヶ月点検:約30,000円~50,000円
- 24ヶ月点検(車検時):約100,000円~150,000円(法定費用除く)
※上記はあくまで一般的な目安であり、車両の状態やディーラーによって大きく異なります。参考程度にお考えください。
オイル交換一つとっても、国産車なら数千円〜1万円程度が相場かなと思いますが、ボルボだと2万円前後かかるケースもあるとか。
この「プレミアム-コスト」を許容できるかが、満足度を左右する大きなポイントになりそうです。
【ボルボ規格対応 エンジンオイル】
ディーラーでの高額なメンテナンス費用が気になる場合、車検や定期点検を信頼できる専門ショップに依頼する選択肢もあります。その際、ボルボの要求規格(VCC規格など)を満たしたエンジンオイルを選ぶことが重要です。
③ハイオク仕様で伸び悩む実燃費
維持費と関連して、実燃費も気になるところです。
XC40は安全性を追求している分、同クラスのSUVと比べても車体が重い(最軽量グレードでも1600kg台後半)傾向があるみたいですね。
車重は燃費に直結しますから、どうしても燃費は「良くはない」という評価が多いです。
ちなみに、国土交通省が公表しているXC40(例:B4 AWD マイルドハイブリッドモデル)の公式燃費(WLTCモード)は14.6km/Lです。
この「カタログ燃費」と、次に示すオーナー報告や実燃費テストの結果にどれだけの差があるのかが、維持費を考える上での重要なポイントになります。
ある実燃費テスト(T5 AWDモデル)では、市街地(渋滞含む)で8.9km/L、郊外路で9.7km/Lというデータもありました。
オーナーの方のレビューサイト(みんカラ)の平均燃費(ハイオク)は 10.43km/L でしたが、中には「ハイオクでリッター10kmに届かない」という声も…。
もちろん、運転の仕方や走行環境(高速が多いか、街乗りメインか)で大きく変わりますが、「ハイオク仕様」でこの燃費というのは、今のご時世、お財布に響くかもしれません。
「安全性とデザインのため」と割り切れるかどうかが問われそうですね。
【高品質 燃料添加剤(ハイオク対応)】
ハイオク仕様で燃費が気になる方へ。エンジン内部の清浄を助け、燃焼効率をサポートする燃料添加剤も一つの手です。劇的な改善は難しいかもしれませんが、エンジンコンディションを良好に保つための一助として検討の余地はあります。
④欠点と指摘される操作性と視界
試乗だけではなかなか気づきにくい、日常使いでの欠点もいくつか指摘されていました。
特に印象的だったのが、ある長期オーナーさんのレビューです。
ボルボといえば「人間工学」に基づいて設計されているイメージでしたが、その方にとっては「期待外れ」だった点が多かったようです。
特に「2時間でお尻が痛くなるシート」という指摘は驚きました。
ボルボのシートは「整形外科医と共同開発」と謳われるほど評価が高いイメージだったので、これは体格(レビューされた方は身長178cm)との相性が大きいのかもしれません。
また、「視界が悪い」「ハザードが押しにくい」というのは、まさに「安全」に関わる部分ですよね。
このあたりは、購入前にご自身の体格で、シートポジションやスイッチ類、視界の確認をじっくり行う必要がありそうです。
【高機能ドライブ用 シートクッション】
もし試乗でシートが合わない、長距離運転でお尻が痛くなると感じた場合、高機能なシートクッションで改善できる可能性があります。体圧分散に優れた低反発素材や、通気性の良いものなど、様々なタイプがあります。
【補助ミラー(ブラインドスポットミラー)】
後方視界や斜め後ろの死角が気になる場合、手軽な対策として補助ミラー(ブラインドスポットミラー)の追加があります。ドアミラーの端に貼り付けることで、死角になりやすい範囲をカバーし、車線変更時の安全確認をサポートします。
⑤3年落ちのリセールは期待できるか
車を乗り換える上で、リセールバリューは非常に重要ですよね。
輸入車はリセールが低いと言われがちですが、XC40はどうなんでしょうか。
ある買取参考相場データ(2022年式・3年落ち想定)を見てみたんですが、ちょっと気になる点がありました。
それは、価格の「幅(レンジ)」が異常に広いことです。
例えば、走行距離20,000kmの車両で、下限が約195万円なのに対し、上限が約662万円となっていました。
(※流通台数が少ないため推定、との注釈はありましたが)
これはつまり、グレードや車両の状態、色によって、価値が天と地ほど変わる可能性があるということですね。
国産車では考えにくいほどの「暴落リスク」を秘めているとも言えます。
今後、先ほど挙げたリコールの多さや維持費の高さといった情報が中古車市場にも浸透していくと、相場が上限側ではなく、下限側(195万円)に向かっていく圧力が高まる可能性も否定できません。
購入時の期待を大きく裏切る資産価値の低下は、経済的な「やめとけ」の理由になり得るかなと思います。
リセールバリューは、車の人気、色、グレード、走行距離、事故歴、さらには市場の需要と供給のバランスによって常に変動します。
あくまで参考情報の一つとしてお考えください。
ボルボのXC40はやめとけ論と安全性の矛盾

ここまで「やめとけ」と言われる理由、つまりネガティブな側面を見てきました。
ですが、ボルボ XC40には、それらを覆すほどの強力な魅力もあります。
その「魅力」と「やめとけ論」の間にある矛盾について考えてみます。
後部座席の狭さと座り心地
実用性の面でよく指摘されるのが、後部座席の狭さです。
XC40は「コンパクトSUV」なので、ある程度の割り切りは必要ですよね。
レビューを見ると、「(ハリアーやRAV4と)サイズ感は変わらない」「身長180cmでも快適」といった肯定的な声も多いです。
一方で、「座面の奥行きがなく、背もたれもかなり立っている」「スペースはあるけど、くつろげない」といった厳しい評価もありました。
特に、以前V70のようなステーションワゴンタイプのボルボに乗っていた方からは、実用性の面で辛口な評価が出やすいようです。
短時間の試乗では「快適」と感じても、家族を乗せて長距離ドライブとなると、不満が出るかもしれません。
これは、実際に後部座席に座るご家族と一緒に確認するのが一番ですね。
荷室の狭さ。ゴルフバッグは積める?
後部座席と並んで、荷室(カーゴスペース)の狭さもよく話題になります。
特に具体的な懸念として、「ゴルフバッグは積めるの?」、しかも「シートを倒さずに横置きできる?」という疑問が多いみたいです。
私も気になって調べたところ、あるボルボ正規ディーラーさんのブログに、こんな一文がありました。
「お使いのキャディバッグのサイズによっては、真横に載せていただけます!」
……この表現、どう受け取りますか?
私の解釈では、「基本的には横置きは難しいか、かなり限定されたサイズのバッグしか無理」という意味に聞こえてしまいます。
もし余裕で積めるなら、「問題なく横置き可能です!」と断言するはずですよね。
プレミアムSUVなのに、趣味の道具(ゴルフバッグ)を積むのに不安があるというのは、ライフスタイルによっては「やめとけ」の決定的な理由になり得ると思いました。
ご自身のゴルフバッグを持参して、ディーラーで試させてもらうのが確実です。
【コンパクト・軽量ゴルフバッグ】
荷室のスペースが限られている場合、ゴルフバッグ自体をコンパクトなものにするのも賢い選択です。最近は、スリムでありながら収納力も十分なスタンドタイプや軽量バッグが人気です。
世界最高水準の衝突安全性
さて、ここまでXC40の懸念点ばかりを挙げてきました。
ですが、ボルボ XC40が持つ「揺るぎない魅力」、それこそが「衝突安全性(パッシブセーフティ)」です。
この点において、XC40は世界最高水準と言っても過言ではありません。
世界で最も権威のある安全評価機関の一つ、ユーロNCAPの2018年クラッシュテストで、最高の5つ星を獲得しています。
特に驚異的なのが、そのスコアです。
「成人乗員保護性能 97%」というのは、本当に驚くべき数値です。
このスコアは、Euro NCAPが公開している2018年の詳細な公式レポートで、誰でも確認することができます。
詳細を見ると、側面衝突(バリア、ポール)や前面オフセット衝突で満点を獲得し、「パッセンジャーコンパートメント(室内)は変形せず安定していた」と高く評価されています。
万が一、事故が起きてしまった時に、乗員をほぼ完璧に保護してくれる。
これがボルボの、そしてXC40の最大の強みであることは間違いありません。
安全性の魅力と信頼性のギャップ
ここで、一つの「矛盾」が見えてきます。
事実A:XC40は、「万が一、事故が起きれば」乗員を完璧に守る、世界最高水準の「衝突安全」を備えています。
事実B:一方で、「走行不能」や「ブレーキ」といった、「事故を未然に防ぐ信頼性」に関わるリコールが頻発しています。
事実C:さらに、「視界が悪い」「ハザードが押しにくい」といった、日常の「予防安全(アクティブセーフティ)」に関わる操作性に欠点が指摘されています。
つまりXC40は、「事故った後の安全性」は最高レベルだけど、「事故らないための信頼性や操作性」に不安がある、というギャップを抱えているように見えるんです。
私たちが車に求める「安全」とは、(A)の衝突時の安全だけでしょうか?
それとも、(B)や(C)の「そもそも故障しない」「ストレスなく運転できる」という日常の安全でしょうか?
XC40は、前者の代わりに後者を少し妥協している…そんな印象を私は受けました。
ボルボ XC40 やめとけは妥当か 最終結論
ここまで「ボルボ XC40 やめとけ」と検索される理由を深掘りしてきました。
結論として、この懸念は単なる噂や杞憂ではなく、データや多くのオーナー証言に裏付けられた、正当なものであると私は感じました。
改めて、購入を躊躇させる要因をまとめます。
XC40 購入の主な懸念点
-
- 信頼性の欠如
「走行不能」や「ブレーキ」など、走行の基本機能に関するリコールが頻発している事実。 - 割高な生涯コスト
国産車の約2倍とも言われるメンテナンス費用と、ハイオク仕様での実燃費の悪さ。 - 実用性の妥協
「くつろげない」後部座席や、「ゴルフバッグが横積みしにくい」荷室の狭さ。 - 日常のストレス
「2時間で痛くなるシート」や「使いにくいナビ」、インフォテインメントの不具合など、日々の不満点。
- 信頼性の欠如
もちろん、XC40には、これら全ての欠点を許容できるほどの、洗練されたスカンジナビアデザインと、世界最高水準の「衝突安全性」という圧倒的な魅力があります。
最終的には、「万が一の安全」という絶対的な価値と、「日常の信頼性や経済性、実用性」という現実的なデメリットを、ご自身がどう天秤にかけるか、ですね。
この記事で挙げた懸念点が、ご自身の優先順位(デザインか実用性か、衝突安全か日常の信頼か)を明確にするためのお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございます♪

