こんにちは。スリービーサポート 運営者の「とだ」です。
24年ぶりに「プレリュード」の名前が復活すると聞いて、ワクワクしている方も多いんじゃないでしょうか。私もその一人です。
東京モーターショー(ジャパンモビリティショー)でのサプライズ発表の時は、「ついに来た!」と本当にテンションが上がりました。
ただ、それと同時に「新型プレリュードの馬力って、結局どれくらいなの?」と気になって検索した方も多いと思います。
復活するにあたって、やっぱり期待値は上がりますからね。一時、シビックTYPE Rのエンジンを積んで300馬力なんていう憶測も飛び交っていましたから、期待も大きくなりますよね。
ところが、公式に発表されたスペックを見て「あれ?184ps?」と、ちょっと肩透かしを食らったように感じたかもしれません。
でも、このe:HEVというシステム、そして315Nmという圧倒的なトルクとの関係はどうなっているのか。
ベースとなったシビックTYPE Rとの関連性や、ライバルとなるフェアレディZやGR86と比較した時の立ち位置はどうなのか。
そして何より、約618万円という価格に見合う価値があるのか。試乗した人の評価も気になるところです。
この記事では、そんな新型プレリュードの気になる「馬力」の真相と、その数字の裏に隠された本当の魅力について、クルマ好きの一人として私なりに調べたことを、少し深く掘り下げてまとめていこうと思います。
この記事のポイント
- 公式発表された馬力とトルクの具体的な数値
- 300馬力など憶測の真相とe:HEVの仕組み
- 新技術「Honda S+ Shift」がもたらす走り
- ライバル(フェアレディZやGR86)との比較と立ち位置
新型プレリュードの馬力は184ps!その真相
「300馬力超えか?」なんていう噂もあって、私もかなり期待していましたが、ついに公式の馬力が発表されましたね。
でも、この「184ps」という数字だけを見て判断するのは、どうやら早とちりみたいです。

ここでは、その「184ps」という数字の背景と、それが意味する「走り」の秘密について、詳しく見ていこうと思います。
300馬力は憶測?公式スペックを解説
いやぁ、本当にいろんな憶測が飛び交いましたよね。
「復活するならTYPE Rのデチューン版か?」
「いや、アメリカ市場を考えたら300psは超えてくるだろう」とか。
私も「ハイブリッドスポーツならそれくらいかな」なんて、完全に期待に胸を膨らませてました(笑)。
でも、公式に発表されたスペックは、そうした憶測とは少し違っていました。
まずは、その確定情報を見てみましょう。
新型プレリュード 主要スペック
| コンポーネント | スペック |
|---|---|
| 駆動用モーター | 最高出力: 184ps (135kW) / 5000-6000rpm |
| 駆動用モーター | 最大トルク: 315Nm (32.1kgf-m) / 0-2000rpm |
| エンジン | 2.0L 直噴アトキンソンサイクル |
| エンジン | 最高出力: 141ps (104kW) / 6000rpm |
| エンジン | 最大トルク: 182Nm (18.6kgf-m) / 4500rpm |
(出典:本田技研工業株式会社 公式サイト)
これを見て、「あれ?184ps?思ったより低くない?」と感じた方もいるかもしれません。
特に「システム最高出力」みたいな、エンジンとモーターを合算した数字が示されていないので、混乱しますよね。
でも、ここがホンダのe:HEVシステムの面白いところで、単純なガソリン車と同じ見方じゃダメなんです。
重要なのはモーター出力の「184ps」
このシステムの「主役」は、あくまでも駆動用モーターの184psなんです。
従来のハイブリッド車の「システム出力〇〇ps」という表記とは考え方が違います。
私たちが加速時などに「パワー」として体感する力のほとんどは、この184psのモーターが担当するみたいですよ。

だからホンダも、あえてこのモーター出力を前面に出しているんですね。
e:HEVと驚異的なトルクの関係
馬力の184psももちろん大事なんですが、私がそれ以上に「おっ!」と注目したのは最大トルクの数値です。
駆動用モーターの最大トルク、315Nm!
これ、ピンと来ないかもしれないですが、ガソリン車でいうとV6 3.0Lクラスの自然吸気エンジンに匹敵するほどの力強さらしいです。
しかも、電気モーターの最大の強みは、アクセルを踏んだ瞬間…つまり回転数がゼロの領域(0-2000rpm)から、いきなりこの最大トルクを発生できることなんです。
ガソリンエンジン車だと、パワーが盛り上がってくるまでに「タメ」がありますけど、e:HEVは踏んだ瞬間にドン!と背中を押されるような加速感が味わえるわけです。
信号待ちからのスタートダッシュや、高速道路での合流、追い越し加速なんかは、184psという馬力の数字から想像する以上に、めちゃくちゃ力強く感じるんじゃないかなと思います。

馬力だけじゃ見えてこない「速さ」と「気持ちよさ」が、この大トルクに隠されてるわけですね。
エンジンとモーターの役割分担
「じゃあ、141psのエンジンは何のためにあるの?」って思いますよね。ここがe:HEVの核心部分です。
新型プレリュードが採用する「スポーツe:HEV」は、走行シーンに応じて3つのモードを自動で切り替える、すごく賢いシステムなんです。
EVドライブモード
発進時や低速での走行時です。バッテリーの電力だけを使って、モーター(184ps)のみで走行します。
この時はエンジンは完全に停止しているので、音も振動もない、まるで電気自動車(EV)そのもの。
静かで滑らかです。
ハイブリッドドライブモード
市街地での走行や、グッと加速したい場面で使われるメインのモードです。
ここでエンジン(141ps)が始動しますが、タイヤを直接駆動するんじゃなくて、発電機を回すためだけに動きます。
そして、エンジンが生み出した電気でモーター(184ps)を駆動して走るんです。
これが「シリーズハイブリッド」に近い動きですね。
エンジンは一番効率のいい回転数で発電に専念できるし、走る方はモーターの得意な大トルク(315Nm)を瞬時に使える。いいとこ取りです。
エンジンドライブモード
高速道路での巡航など、一定の速度で走り続ける場面です。
この領域に限っては、モーターで走るよりもエンジン(141ps)が直接タイヤを駆動した方が、エネルギー効率が良くなるんです。
その時はクラッチがガチャンと繋がって、ガソリン車のようにエンジンが主役になります。
もちろん、追い越しなどでパワーが必要になれば、すぐにモーターがアシストに入るそうです。
こうやって状況に応じて、常に一番効率が良くて、一番気持ちいい走り方を選んでくれる。

いやぁー、賢いですねー!
Honda S+ Shiftが操る楽しさを実現
ハイブリッドカーや電気自動車って、確かに速くてスムーズなんですけど、「運転の楽しさ」っていう点では、ちょっと単調というか…退屈に感じるイメージ、ありませんか?
モーターの「ウィーン」という音だけで、変速のショックもなく、どこまでも滑らかに加速していく感じ。あれはあれで未来的で快適なんですけど、「スポーツカーを操ってる!」っていう高揚感とは、ちょっと違いますよね。
ホンダもそこは重々承知していたみたいで、プレリュードには「Honda S+ Shift」という、全く新しい制御技術を初めて搭載してきました。これが、今回の「キモ」かもしれません。
ハイブリッドで「変速」する快感
これは、e:HEVのシームレスな加速に、あえて「仮想の8速トランスミッション」のようなリズミカルな変速感を、ソフトウェア制御で生み出す技術だそうです。
加速時には、モーターのトルクを制御して「グッ、グッ」とシフトアップしていくような「節目」を作り出す。
減速時には、エンジン回転数を鋭く「ブォン!」と上げる「ブリッピング」までシミュレートして、ヒール・アンド・トゥを決めたかのような「シフトダウン感」を演出するんだとか。
しかも、ただ音や演出だけじゃなくて、ステアリングのパドルで、マニュアル車みたいに意のままに仮想のギアを選べるようにもなるらしいです。
その瞬間、メーター表示も専用のタコメーターに切り替わるというこだわりよう。
これはもう、ただのハイブリッドじゃなくて「スポーツカー」ですね。効率だけじゃない、「操る喜び」を電動化時代でも諦めないぞ!というホンダの執念を感じます。

めちゃくちゃ運転が楽しそうです。
価格に見合う先進技術と快適性
さて、気になるのが価格ですが、新型プレリュードは約618万円から、となっています。
正直、ポンと出せる金額ではないですよね…。
私も「お、おう…」となりました(笑)。
でも、ここまで見てきた中身を考えると、だんだん納得できる気がしてきます。
価格を構成する「中身」
- モーター主体の高出力・高トルクな「スポーツe:HEV」
- 運転の楽しさを追求した新技術「Honda S+ Shift」
- シビックTYPE R譲りの本格的なシャシーと「デュアルアクシス・ストラット」サスペンション
- 走行モードに応じて乗り心地を変えられる「アダプティブ・ダンパー・システム(ADS)」
- フロントブレーキには、あのBrembo(ブレンボ)社製の高性能キャリパーを装着
単に速いだけのスポーツカーじゃなくて、快適な長距離ドライブも余裕でこなせる「上質なスペシャリティクーペ」としての装備が満載なんです。
開発陣も「ターゲットは50代から60代」と公言しているようで、若い頃にプレリュードに憧れた世代が、もう一度走りを楽しみたい、でも快適さや上質さも妥協したくない、というニーズにドンピシャで応えようとしているわけですね。
そう考えると、この価格設定は、ホンダの「成熟した大人のための特別な一台」という意志の表れなのかもしれませんね。
価格や装備の詳細は、販売時期やグレード、オプションの選択によって異なる可能性があります。

最新の正確な情報については、お近くの販売店やホンダの公式サイトで必ずご確認いただくようお願いします。
新型プレリュードの馬力をライバルと比較
184psという馬力と約600万円という価格。このパッケージが今の市場でどういう立ち位置なのか、気になりますよね。
ただ「高い」とか「遅い」とかじゃなくて、他の人気スポーツクーペと比べることで、プレリュードが目指している独自のポジションが見えてくるかなと思います。
フェアレディZとの決定的な違い
日本のスポーツカーで「パワー」の象徴といえば、やっぱり日産のフェアレディZ。新型Zは、最高出力405psを発生する3.0L V6ツインターボエンジンを積んでいます。
馬力だけで比べたら、プレリュード(184ps)の2倍以上。もう、勝負にならない感じがしますよね。
価格帯も近い(Zは約540万~700万円)ですし、強力なライバルです。
でも、この2台は追い求めているものが全く違うんだと思います。
プレリュードとZ:異なる哲学
- フェアレディZが提供するもの
大排気量ツインターボによる圧倒的な加速力と、「内燃機関を操る」伝統的なFR(後輪駆動)スポーツカーのフィーリング、そして伝説的な「Z」のブランド。 - プレリュードが提供するもの
e:HEVの先進技術とモーター駆動による「新しい運転感覚」、そしてWLTCモード燃費23.6km/Lという、スポーツカーとしては驚異的な経済性。
燃費で比べたら、Z(約9.5〜10.2km/L)とは比べ物になりません。
これはもう、どっちが良いとかじゃなくて「どっちが好きか」の世界ですね。
伝統的なパワーとフィーリングのZか、先進技術と効率、そして新しい楽しさのプレリュードか。

市場を食い合うんじゃなくて、棲み分けて共存していくライバルになるのかなと思います。
GR86と比較した市場での立ち位置
もう少し「身近なスポーツカー」として、トヨタのGR86(スバル BRZ)とも比べてみます。
GR86は、最高出力235psの2.4L水平対向エンジンを積んだ、軽量FRスポーツです。
価格帯も約290万円~360万円台と、プレリュードの約半分。
ここでも、馬力はGR86の方が上ですね。
でも、価格帯がこれだけ違うということは、ターゲットにしているお客さんが全く違うということです。
GR86が、軽さを活かした「ピュアスポーツ」や「カスタマイズ」を前提に、サーキットなどで振り回して遊ぶためのクルマだとすれば、プレリュードはもっと上質な内外装、快適装備、静粛性を備えた「プレミアムなグランドツアラー(GT)」という立ち位置でしょうね。
手頃な価格でMT(マニュアル)を選んで、アナログな操縦感覚をトコトン楽しみたいならGR86。

上質さと快適さ、それに加えて未来的な走りも欲しい、という成熟した大人にはプレリュード。そんな棲み分けになるかなと思います。
シビックTYPE R譲りのシャシー性能
ここが、私が個人的に一番「アツい!」と思っているポイントであり、プレリュードの価格に納得できる大きな理由の一つです。
プレリュードの土台(プラットフォーム)は、あのサーキット最速FF(前輪駆動)の呼び声も高い、シビックTYPE R(FL5)をベースに開発されているらしいんです!
もちろん、そのまま使っているわけではなくて、プレリュード専用に最適化されています。
- ホイールベースを130mm短縮
これにより、クルマの小回り性能やコーナリングでの俊敏性(回頭性)が格段にアップしているはずです。 - デュアルアクシス・ストラット式サスペンション(フロント)
TYPE Rにも採用されているこの複雑な機構は、プレリュードのようなハイパワーなFF車(モーターのトルク315Nmは強烈!)特有の「トルクステア」(急加速時にハンドルが左右に取られる現象)を劇的に抑え込んでくれる凄い機構なんです。
馬力は184psでも、そのパワーと大トルクを受け止める土台(シャシー)は、TYPE Rの血統。…これは、ホンダが「走り」に本気であることの何よりの証拠ですよね。

「見た目だけのクーペ」じゃないぞ、というメッセージを感じます。
試乗で分かった二面性と評価
すでに行われたプロのジャーナリストによる試乗レビューを見てみると、皆さん口を揃えて「二面性」という言葉を使っているのが印象的でした。
これは、走行モードを切り替えることで、クルマの性格がガラリと変わることに由来するようです。
COMFORTモード:上質なGT
このモードでは、標準装備される「アダプティブ・ダンパー・システム(ADS)」がサスペンションを柔らかく制御し、路面の凹凸を滑らかにいなします。
パワートレインも静粛性を保ち、驚くほどマイルドで快適な高級GTカーの乗り味になるそうです。
SPORTモード:覚醒するスポーツカー
それが、「SPORT」モードに切り替えた瞬間、プレリュードはその内に秘めた本性を現します。
サスペンションは引き締まり、パワートレインのレスポンスは鋭敏に。
そして、あの「Honda S+ Shift」と、「アクティブサウンドコントロール(ASC)」(スピーカーから迫力あるサウンドを流すシステム)が一体となって、ドライバーを一気に高揚させる官能的な世界を創出する…。
「成熟した大人のためのスポーツカー」という評価が、まさにピッタリみたいです。
普段は快適に、でも週末はワインディングで走りを楽しむ、なんていう使い方ができる。

この「二面性」こそが、約600万円という価格が許容できる価値なのかなと思います。
期待される今後のレビューと動向
今はまだ、こうしたプロの方々のレビューが中心ですが、これから実際に納車が始まって、一般のオーナーさんたちからの「生の声」がどんどん出てくるのが本当に楽しみです。
特に、私自身も一番気になっているのが、あの「Honda S+ Shift」ですね。
ハイブリッドでどれだけ「エンジン車を操っている感」を味わわせてくれるのか。
この技術が、今後のホンダのスポーツモデル、例えば次のシビックe:HEVとか、他のモデルにどう展開されていくのかも注目していきたいです。

燃費と走りをここまで高いレベルで両立させようとしたスポーツクーペって、今までなかなかなかったですから、市場にどう受け入れられていくのか、今後も追いかけていきたいなと思います。
まとめ:新型プレリュードの馬力と総合的な魅力
ここまで見てきたように、新型プレリュードの馬力(184ps)というのは、そのクルマの魅力を構成する、ほんの一部分の要素でしかないんだな、と改めて感じました。
もし、このクルマが昔ながらの184psのガソリンエンジン車だったら、正直「物足りない」とか「価格に見合わない」という評価になっていたかもしれません。
でも、このクルマの魅力の本質は、そこじゃないんですね。
プレリュードの魅力の本質
- 315Nmという大トルクを瞬時に発生させる、力強いモーター駆動。
- ハイブリッドの常識を覆すかもしれない「Honda S+ Shift」という新しい楽しさ。
- シビックTYPE Rの血統を受け継ぐ、本格的なシャシー性能とBremboブレーキ。
- 快適なGTカーと刺激的なスポーツカーという「二面性」。
これら全てが組み合わさって、「新型プレリュード」というクルマの総合的な魅力が形作られているんだな、と私は思います。
「184psか…」と数字だけ見てガッカリするのは、ちょっと早いかもしれませんよ。
私自身、ぜひ一度、その新しい走りを体感してみたいものです。
この記事に記載したスペックや評価は、執筆時点での情報や、私個人の見解に基づいています。
情報の正確性には注意を払っていますが、公式なものではありません。
クルマの購入は大きな決断です。最終的なご判断は、ご自身で試乗されたり、販売店の専門スタッフの方とよくご相談されたりした上で、慎重に行ってくださいね。
最後までお読み頂きありがとうございます♪






